商品名やブランド名のネーミングは非常に重要です。
なぜなら、マーケティングにおける名前の認知と深く関わるからです。
また、商品がどれだけ優れていても、名前が原因で売れない場合も存在します。
一方で、改名をきっかけに売れた有名な商品も存在します。
花粉症・鼻炎持ちの方には手放せない「鼻セレブ」もその一つです。
今回は、個人的に素晴らしいと思うネーミングを10点紹介するとともに
良いネーミングとは何かについてもお話しさせていただきます。
2.鼻セレブ
3.シーチキン
4.Suica
5.ケシミン
6.ガスピタン
7.カゼピタン
8.草刈機まさお
9.ゴリラの鼻くそ
10.ラクスル
11.セブンイレブン
12.ジョンソンエンドジョンソン
良いネーミング3つのポイント
個人的に考える良いネーミングには3つのポイントがあります。
1つ目は分かりやすさがあるかどうか。
そのブランドや商品がどのような物なのか、どのような思いが込められているかが分かるということです。
2つ目はインパクトがあるかどうか。
記憶に残すため、目に入った瞬間に興味を持たせる為に重要です。
3つ目は響きの良さがどのようなものであるか。
言いやすさ、耳当たりの良さも重要です。
すんなに耳に入ってくる。言う時に言いやすい。言いたくなるというのが理想と言えます。
鼻セレブ
まずは冒頭で紹介した「鼻セレブ」。
初めは「ネピア モイスチャーティシュ」と言う名前で販売されていたそうです。
商品は素晴らしいのですが、口コミで広がるのにも限界があります。
そこで改名したのが「鼻セレブ」。
鼻というインパクトある言葉にセレブという高級感。
アンバランスのようでなんとも面白い組み合わせです。
改名とともにパッケージも変え、イメージを一新したことで売り上げは10倍にも伸びました。
シーチキン
はごろもフーズさんの「シーチキン」
小さな子供から大人まで大人気かつ今やコンビニおにぎりの大定番でもあります。
ビンナガマグロの油漬けの缶詰ですが、欧米でビンナガマグロが「海の鶏肉」と呼ばれることから名付けられた名前です。
非常に分かりやすく響きも綺麗ですね。
母音が「いいいいん」というちょっと珍しい形なのもポイントです。
ちなみにはごろもフーズ以外のものは「ツナ」と呼びます。
Suica
交通系ICカード「Suica」
「Super Urban Intelligent Card」の頭文字を取って「Suica」。
スイスイいけるという意味もあるようです。
Suicaも素晴らしいですが、その後でてきた各地のカードの名前が素晴らしいです。
どれも交通系ICカードだと分かりやすく、かつメッセージを入れているあたり非常に興味深いです。
ICOCA=行こか
Kitaca=北ca
manaca=真ん中
nimoca=〇〇にも可
ケシミン
小林製薬さんの「ケシミン」
ネーミングに関して小林製薬に触れないわけにはいけません。
シミを消したり、シミそばかすの発生を抑えるクリームです。
シミを消すから「ケシミン(消す+シミ)」
非常に分かりやすく一度聞けば覚えてしまう良いネーミングですね。
ガスピタン
小林製薬さんの「ガスピタン」
連続で小林製薬さんです。
お腹のガスだまりの解消のためのお薬です。
ガスがピタッと止まるから「ガスピタン」
こちらも非常に分かりやすく一度聞けば覚えてしまう良いネーミングですね。
カゼピタン
またまた小林製薬さんの「カゼピタン」
くしゃみや鼻詰まりなどの風邪の諸症状のための貼る薬です。
正直なところ、この記事を書くまで知りませんでした。
しかし「ガスピタン」と同様なので分かりやすいですね。
草刈機まさお
筑水キャニコムさんの「草刈機まさお」
ダジャレです。
しかしハッキリ草刈機と言っていますし、名前に耳馴染みがあるため覚えやすくインパクトがありますね。
名前を知ったら友人に話したくなるというのも良いポイントです。
ゴリラの鼻くそ
岡伊三郎商店さんの黒豆薄甘納豆「ゴリラの鼻くそ」
こればギリギリのネーミングです。ギリギリアウトの方です。(笑)
食べ物に「鼻くそ」とつけてしまうネーミングセンス、脱帽です。
当初は「絶対売れない」と呆れられたそうです。
結果として売れる商品になったのですからネーミングとして、マーケティングとして大成功です。
インパクトは申し分ありませんし、話のネタとして買ってしまうというのも良いポイントです。
ラクスル
インターネットで印刷を頼める「ラクスル」さん
今は、印刷のみならず広告と広く手がけています。
何屋さんかは分かりにくいネーミングですが、何かしらを「ラクにしてくれる」というのは伝わります。
商品の説明と言うより価値の説明に寄ったネーミングです。
音の響きに関しても耳当たりが良い素晴らしいネーミングです。
セブンイレブン
コンビニエンスストア「セブンイレブン」さん
当初の営業時間午前7時から午後11時までをそのまま名前にしたものです。
コンビニそのものが一般的ではなかった為、このような分かりやすさは覚えてもらうのに非常に役に立ったはずです。
音の響きも「〇〇ン〇〇〇ン」とンで音が切れつつ、心地よいリズムで言いやすく覚えやすいネーミングです。
ジョンソンエンドジョンソン
医療品から日用品まで健康に関わる様々な商品を扱っている「ジョンソンエンドジョンソン」さん
この企業を紹介したのは、ジョンソンを繰り返す面白さとセブンイレブン同様の響きの良さです。
そしてもう一つ「ジョンソンエンドジョンソン」がジョンソン3兄弟が作った会社であるというエピソードがあるからです。
つまり「ジョンソンエンドジョンソン」は「ジョンソンエンドジョンソンエンドジョンソン」という名前になっていた可能性もあったかも、という話です。
この話が好きでご紹介しました。
事例を元に様々紹介してきましたがいかがだったでしょうか?
最後は個人的な趣向が入りましたが、ネーミングの際の参考にして頂ければ幸いです。