看板を置いてチラシを撒いておけば集客できた広告も、時代の流れとともに多くの種類が増え、多岐に渡る広告を展開することが当たり前となりました。多くの広告を利用すると手間が増え、各々の広告に掛けられる時間が減ってしまいます。
同じ内容をすべての広告に使っているケースもあるのではないでしょうか。
今回は、看板などの屋外広告・チラシ・動画サイトなどの動画広告・SNS・WEBページに関してそれぞれの役割と、どういった広告内容が適しているのかを解説します。
まずは消費者の流れを知ろう
まずは消費者が商品を購入するまでの思考と行動の流れを知りましょう。
消費者はどのような流れで、貴社のサービス・商品を手にするのでしょうか。
大きな流れとしては下記となります。
「サービス・商品を知る(認知)」
「サービス・商品に興味がわく(興味)」
「サービス・商品を比較検討する(比較)」
「サービス・商品を手に入れる(購入)」
存在を知らせる広告「看板」
看板などの屋外広告の役割
看板などの屋外広告の役割は、サービス・商品、もしくは店舗や貴社の存在を知らせることです。お店や商品の「認知」が目的の広告と言えます。
道を歩いている時に目にすることで消費者は、受動的に広告を受け取ることとなります。消費者個人がそのサービス・商品に興味があるかどうかは関係なく、自然と知るわけです。
たとえば今まで絵画に興味がなかった人にとっては、絵画は日常に存在しない物です。
しかし看板を目にすることで「ギャラリー(絵を飾ったり、売り買いする場)があるんだな」と知ることになります。看板を目にしたことで、その消費者の日常に絵画が入り込むのです。
貴社のサービス・商品、貴社やその店舗も同じです。知らなければ存在しないものと変わりません。看板を使ってコチラから消費者に認知させるように動くことが大切です。
看板などの屋外広告に掲載すべき内容
広告に掲載すべき内容は、消費者が得られる結果(利益)です。
店舗の看板で言えば「店名よりも何屋なのか」が大事なのです。
「イベント開催中」という幕やのぼり旗でいえば、もう少し「消費者が何を得られるか」を明確にした方が適切です。イベント開催中だから「20%OFF」「お子様限定お菓子掴み取り無料」といった消費者が得られる利益を広告で明示しましょう。
もちろん店名や屋号・ロゴだけを載せた看板などの屋外広告も存在します。それは「自分の店について知ってもらうこと」で消費者に安心感を与えることを目的とした広告になります。
これは別途、認知度を上げる広告を出す必要性があります。その際に「知っている会社」という安心感が生まれるので、効果が高まるでしょう。
興味のきっかけを作る広告「チラシ」
チラシの役割
チラシなどの屋外広告の役割は、サービス・商品、もしくは店舗や貴社の存在を知らせること、さらには興味を持たせることです。認知と興味が目的の広告と言えます。
家のポストに入ったポスティング、道で受け取ったチラシで消費者は、受動的に広告を受け取ることとなります。消費者本人がそのサービス・商品に興味があるかは関係ありません。これまで興味がなかったとしてもチラシを手に取らせることができれば、多少なりともチラシの内容を見るでしょう。内容が良く、受け取った消費者にとって有益なものであれば、興味をもってもらうことができます。
もっと運が良ければ、購入に至ることもあるでしょう。しかし、そこまで欲張るのではなく、チラシを撒くときは知ってもらうことを最優先に考えるべきです。
チラシに掲載すべき内容
チラシには、興味を引くためのキャッチコピーやビジュアルが必要です。そしてその商品が何であるか、消費者のどのような欲求を満たすことができるのかを掲載すべきです。健康食品であれば商品名よりも、健康商品である旨を書くべきです。さらにその健康食品で消費者は「どうなれるか」を掲載しましょう。
忘れてはいけないのがお問い合わせ先とお問い合わせ方法を掲載することです。またまだ余白がある場合は、消費者が安心できる情報も入れておくと良いでしょう。
使い方次第で変わる広告「動画」
動画サイトなどの動画広告の役割
動画サイトの視聴中に流れる広告には、特定の役割がありません。
ほぼテレビCMと同じ、と考えることができます。ただテレビCMよりもターゲットを明確にできるため、特定のターゲット層に向けて訴求できます。
ただし、配信媒体や広告の種類によって広告効果が大きく変動する可能性があることは知っておく必要があります。
動画サイトなどの動画広告に掲載すべき内容
掲載すべき内容は特にありません。あえていうならは「数秒で飛ばされる」ことを前提として内容を考える必要があることです。わずか数秒の間に視聴者に「続きを見たい」と思わせることが必要です。ほんの数秒で興味を引くために「尖ったこと」をやろうとすると、大きな批判をくらうこともあります。
ブランディングを気にせず商品を売りたい場合は「とにかく刺激的な表現をする広告」を、ブランディングを意識したい会社は「ストーリーを見せる」広告といったように、広告の作り方が極端になってきた傾向があります。
フォローと認知の広告「SNS」
SNSの役割
SNSの広告としての役割は、既存客とすでに興味をもってくれている人のフォローや、その人がつながっている人への認知の拡大です。
「何のために運用していくのか」を決めて、気長に気楽にやっていくことが大切です。
SNSに掲載すべき内容
掲載すべき内容は、会社に関することであればOKです。商品のことだけではなく、社員のことや会社の社会に関する想いなども良いでしょう。ただし「ターゲットは誰なのか」、「何を目的にしているのか」は常に意識する必要があります。他の広告に比べ、手軽で簡単に更新できるため、一時の感情や、気まぐれでそれまで興味をもってくれていた人を逃すような投稿をしてしまうこともあります。最悪の場合、多くの人に会社そのものがネガティブイメージをもたれることになってしまうのです。
受身な広告「WEBページ」
WEBページの役割
WEBページの役割は
- 貴社のサービス・商品に興味をもった人、
- 貴社の類似サービス・類似商品に興味をもった人、
- 貴社のサービス・商品が解決できる悩みが自分で明確に「これに悩んでいる」と顕在化している人
の比較検討の場となることです。
消費者に興味を持たせたり、サービス・商品を知るきっかけを作る場ではないのです。
サービスや商品についてある程度知った上で「このサービス・商品で良いか」を検討するための広告です。WEBページを作ったからといって、誰かに知ってもらえるとは限りません。
もちろんWEBページが不要と言う訳ではありません。重要な広告ですが、消費者の需要を見抜いて対策をしないと、無意味な広告になってしまいます。
WEBページに掲載すべき内容
掲載すべき内容は「サービス・商品について書けるあらゆること」です。サービス・商品の内容、価格はもちろん、どのような消費者に向いているのか、消費者どのようなメリットを得るのかをもれなく書きます。
消費者に安心感を与えるために、お客様の声などを載せるのも良いでしょう。
書く内容も重要ですが「消費者が求める情報」を確認しやすいページであることも非常に重要です。消費者が求める情報を載せ、消費者にとって読みやすいWEBページにしておくことが重要です。
まとめ
広告は役割を考え適切なポジションに
広告は「どの広告にどのような役割を与えるか」を考え、適切な情報を載せることが大切です。監修できる広告担当者様がいる場合は、広告を作る際に広告別に役割を明確にして内容を決めましょう。部署ごとに担当が分かれている場合は、広告会社に一括で頼んでしまうのも良いでしょう。自社の広告について「どうすれば集客につながるのかわからない」「認知度を上げるための広告を知りたい」方は、ぜひ株式会社エンドラインにご相談ください。