今回は当ウェビナー『なぜ九州に何の縁も所縁もない男が、プロ卓球チームを立ち上げる事が出来たのか?』を記事にしました。
こんなお悩みありませんか?
・「スポンサーの開拓はどうすればいいんだろう」
・「アクティベーションの方法が知りたい」
・「営業手法で悩んでいる」
・「不可能を可能にしていくプロセスが分からない」
川面:今日はせっかく皆さんの大事な時間をいただいているので、リアルに僕が失敗しているところや、成功とまでは言えないんですが、今チームを存続させていただいているので、その存続のところをお話しできればというふうに思っています。
目次
川面:少し自己紹介をさせてください。私はもともと本当に完全に卓球のところでやってきた男です。三重県出身で、立命館大学を卒業後、実業団に5年間、それから指導者という形で27歳の時に立命館大学にもう一回戻ってきて15年間卓球部の指導をやっていました。今47歳なんですが、43歳の時からが九州Tリーグの話になります。Tリーグについてはまた後ほど、いろいろお話をさせていただきます。
大学での指導が長いんですが、当時ユニバーシアードやそういう所があったので、そこでジュニア担当代表コーチもさせていただいて、卓球の指導歴が長くなってきました。
立命館大学時代には、一般社団法人卓球ジュニアをどのように日本として育成していくかということで、北京オリンピックとロンドンオリンピックでメダルを取られた監督の方々と、ジュニア育成プログラムというのをやっていました。その時に27府県に行って卓球教室をやってきたという形になります。
その後、2021年4月に九州アスティーダの社長に就任しました。これも本当におもしろく言うと、琉球アスティーダの社長である早川周作さんとは面識があって、いろいろ話をする中で、九州アスティーダ構想が生まれ、福岡県卓球協会井上順吾会長からも九州、福岡にTリーグのチームがあることで、卓球界の発展に繋がるとなり、3季目のTリーグ参戦に向けて、動き出した。私も「九州アスティーダのチームをつくる以上、2年間社長兼監督としてやってみよう」というと思い、兼務してやっていました。
2023年のシーズンからは社長オンリーになったんですが、兼任していた2年間はTリーグのチームの中で社長兼監督というのは私だけでした。今ではそれをやりきったというふうに思っています。当時、Tリーグには新チームが男女各4チームしかなかったんですが、その時に脱サラをして新規チームをつくってTリーグに参戦しました。社長兼監督になった当時は、『Tリーグ九州を立ち上げた男』というような形で、色々なメディアに取り上げていただきました。
今日のお話は、卓球がどういうふうに発展してきたのかというところ、九州アスティーダをどうやって立ち上げたのかというところ、その中でスポンサーとどのようなお付き合いをしているかというところの3本柱で考えています。まず最初は、卓球の魅力と卓球が強くなってきた過程をお話しさせていただこうと思います。
川面:卓球は1988年のソウルオリンピックの時にオリンピックの正式種目になりました。そこから2012年まで一度たりともメダルは取っていませんでした。24年間、日本卓球界はメダルを取れずにいたんですが、ロンドンオリンピックで平野早矢香・福原愛・石川佳純が初めてメダルを取ったことで、日本卓球界が大きく発展していきました。
北京オリンピック以降にTリーグという組織が立ち上がりましたので、オリンピックメダルを取ったことで日本の卓球界に風が出てきて、その時にTリーグができたということです。強くなってきてメダルで注目されたこと、そしてスターが生まれてきたこと、この2つが日本の卓球発展における1つのキーになっているんじゃないかと思います。その後の東京オリンピックでも水谷隼と伊藤美誠が金メダルを取ったことで、日本の皆さんにも中国に勝てるような感じになってきたと思っていただいていると思います。
川面:リオでは福原愛・石川佳純・伊藤美誠が団体で銅メダルを取ったんですが、やっぱりオリンピックでメダルを取ると、トップ選手がテレビに出たりしてメディアへの露出度が非常に高くなって、スポーツの中で卓球の人気が一気に高まりました。
今は、ワールドカップが終わってBリーグが非常に伸びてきているので、たぶんバスケットボールが1位になっていると思います。
2021年の東京オリンピックでメダルが期待される種目はこれらの種目だといわれていました。もちろん卓球も入っています。野球もありました。柔道などは昔からのお家芸ですよね。やっぱり「あっ、この方、知ってる!」という選手がいる種目に注目が集まっていました。水泳に関しては、今回もパリオリンピックの選考会をテレビでもやっていましたよね。野球とソフトボールは国際的にやっている国が少ないので、ある年とない年があるんですが、出たら必ずメダルが期待されているという形になっていました。このような形で卓球も必ずメダルを取れるということで、日本のスポーツとしての位置づけが非常に高まってきたという状況があると思っていただいたらいいと思います。
川面:その中で、日本のプロスポーツにJリーグ、Bリーグ、Vリーグがあるように、卓球もTリーグという形で6年前にやっと動きだしました。JリーグもBリーグもVリーグも私たちより先にスタートして、本当に地域に根付いていると思います。Tリーグはまだ今から地域に根付いてやっていかないといけないという時期でもあるので、皆さんも今日そういうふうな意識を持たれている方が来られているんじゃないかというふうに思っています。ゴルフや相撲というのは特に地域は関係なく、プレーヤーが活躍しているというところを見るスポーツだと思います。プロ野球も非常に地域性が出てきましたね。
その中でTリーグとして、まだまだ企業チームとクラブチームというのが戦っているんですが、そこが今後どういうふうになっていくのかというのが次のTリーグの展開じゃないかというふうに、私たちは考えています。
川面:2012年のロンドンオリンピックが終わった後、「Tリーグをつくりましょう」という風がざーっと流れてきました。それで、ちょうどリオリンピックでメダルを取って男女とも盛り上がっているところから2018年の開幕にこぎつけました。当時、もちろん水谷隼選手や石川佳純選手は引退していましたが、すべてのトップ選手がTリーグに参戦していましたし、アジアやヨ―ロッパからもオリンピックの代表選手が続々と参戦し、本当に「世界最高峰リーグ」といわれるリーグになっていました。今でもAmazonプライム、DTV(現Lemino)、テレビ東京などは本当に卓球に注目してくれています。こちらで言うとテレQ(TVQ九州放送)で卓球の試合をやってくれているという状況です。
このように、どんどんメディアの露出も高まってきたというところが、私たちの一番ありがたいところでもあるというふうに思っています。ですので、スター選手が生まれてメディアにも取り上げていただいたことでTリーグも非常にスタートしやすかったというのがその時の状況です。
川面:これは、私が思う卓球の5つのキーワードです。卓球は3歳から90歳までできるスポーツです。男女の隔たりもなくて、子どもから高齢者まで幅広くできるスポーツなので人気もあります。そして今では、卓球を週1回やる方は800万人いるという世界になっています。800万人というのは、週に1回卓球を公民館や体育館やアリーナでやっている方々の数字です。世界の総人口が3億人以上だといわれていますが、卓球愛好層は日本の800万人に匹敵するくらい世界中にいるでしょう。ちなみに、この800万人というのはトップリーグがある競技ではナンバーワンのスポーツです。やっぱり少数でできるというところも魅力的ですし、アリーナや体育館に行かなくてもできますし、着替えなくてもスーツのままでできるというところも魅力的なんじゃないかと思います。また、車いす卓球もありますし、松葉杖をついている方でも卓球ができるというところで、卓球は非常にやりやすいスポーツだということが言えます。ゲームセンターやボウリング場にも卓球台があったりしますよね。
卓球に興味があって、卓球を1回はやったことがあるという人は2,290万人ぐらいいるといわれています。ですから卓球は、それなりにスポーツに興味のある人の2人に1人がやっている非常に身近な生涯スポーツだと言えます。
川面:ここからは卓球界にスター選手が現れてきたというところを、せっかくパリ五輪が近いということもあるのでご説明したいと思います。
石川佳純(31歳 ロンドン銀、リオ銅、東京銀 3大会出場)
川面:1年前に引退したばかりの石川佳純選手を見たことがない方は今日いないんじゃないかと思います。石川選手はロンドンとリオで銅、東京は団体で銀でした。石川選手は一度も個人のメダルは取らずに引退したんですが、30歳まで現役を続行できたというのは、やっぱり3大会でメダルを取ったということが大きいんじゃないかと思います。3大会オリンピックに出られるという卓球選手は今後なかなか生まれないでしょう。
今、卓球が非常に強くなる中で、若手の到来というのがあります。
早田ひな(23歳 世界ランキング6位 パリオリンピック出場)
川面:早田ひな選手は北九州出身です。今の世界ランキングは6位で日本の最高峰にいます。私たちのライバルチームである日本生命レッドエルフで活躍している選手で、今の世界ランキングは今日本でナンバーワンですが、今回のパリオリンピックが初めての出場ですので、オリンピックに出るのはやっぱり非常に難しいといわれています。本当に4年に1度のオリンピックの時に一番いいパフォーマンスを持っていかないといけないわけですね。23歳の早田選手は今回が1回目のオリンピックですが、パリでは日本のエースとして戦おうとしてくれている選手です。
伊藤美誠(世界ランキング8位 リオ団体銅 東京団体銀、個人銅、ミックス金)
川面:伊藤美誠選手は特に東京オリンピックで団体、個人、ミックスの全てでメダル獲得し、一番卓球界で注目された選手です。個人戦のメダルは伊藤選手が初獲得でした。伊藤選手も日本生命で早田ひな選手と戦っていて、早田選手とは同級生です。今、世界ランキングは8位なんですが、今回のパリオリンピックには出場できません。リオでは団体で銅、東京では団体で銀、個人で銅、ミックスダブルスで金を取っています。しかし、今回のパリオリンピックは漏れました。それくらい卓球界は競争の傘下になっています。
卓球はやっぱり3人しか出られないという厳しさがやっぱりあるので、今回伊藤美誠選手が次のパリを目指さなくなって今後どういうふうにするか、次の目標設定が難しいです。まだ23歳です。彼女もリオの時は高校1年生でした。高校1年生でメダルを取って、その後東京でも戦ったものの、やっぱり歳下の選手が現れてきたということで、今回のオリンピックには出られません。それくらい日本の女子卓球界は、世界に出ようとするとかなりハードルが高くなっているというのが現状です。
平野美宇(23歳 世界ランキング14位 東京銀 パリオリンピック出場)
川面:平野美宇選手は、私たちのライバルチームである木下グループ、日本生命レッドエルフで6年間ずっとTリーグに参戦していました。早田ひな選手、伊藤美誠選手とは同世代で、本当に小さい時からずっとライバルでした。東京オリンピックは団体で銀でしたが個人では今回が初出場です。伊藤美誠選手とずっとデッドヒートをやっていた平野美宇選手が今回のパリオリンピックの出場を勝ち取ったというのは、皆さんも認識されていると思います。それくらい卓球界はこの3人でずっと回ってきました。そして、そこに石川佳純選手がいたという形です。
張本美和(15歳 世界ランキング12位 パリオリンピック出場)
川面:そこへもう1人現れたのがこの選手です。15歳で、やっとこの3月に中学校を卒業しました。4月からは高校1年生になっています。世界ランキングは12位ですが、2年前は600位台でした。それが今は伊藤美誠選手と平野美宇選手の間に位置付けています。今回、日本の選考会では伊藤美誠選手が3番だったんですが、4番目の張本美和選手を出場させる決意を日本卓球協会はしました。は本当にいろいろと意見はありますが、「張本選手を選ぶべきだ」という声もあって、今回、日本の団体としてパリオリンピックでどのような結果になるかというのは、メディアも卓球界も大注目しているオリンピックということになります。実力的にはもう十分、先ほどの3人(早田選手・伊藤選手・平野選手)に匹敵するぐらいの実力なので申し分ないというふうに私は思っています。ここまでがだいたい女子の選手です。皆さん一度は見たことがある選手ばかりだと思います。
水谷隼(34歳 東京金 4大会出場)
男子で言うと、ちょうど東京オリンピックの年に引退しましたが、水谷隼選手は4大会に出場しました。早田ひな選手が1回、平野美宇選手が2回、石川佳純選手が3回、そう考えると水谷選手というのはレジェンドですね。4回出て、最終的にはミックスで金、シングルで銅を取りました。ですので、私の中では水谷選手に卓球の価値を高めてほしいと思っているんですが、昼間の番組にもよく出ているので、今のところ卓球界の顔になっているんじゃないかというふうに思っています。4大会も出ている彼はやっぱり男子の卓球界に非常に貢献しています。
張本智和(21歳 世界ランキング9位 リオ銅 パリオリンピック出場)
今21歳の張本智和選手は大学3年生で、今、世界ランキングは9位です。リオで団体銅を取りましたが、彼でさえリオが初めてのオリンピックでした。ですので、張本美和選手と伊藤美誠選手が高校1年生でオリンピックに出るというのは今までにないことで、本当に卓球界に新星が現れてきているような状況だといえます。
張本友和選手が今回のパリオリンピックでどこまで結果を残すのかということも注目されています。しかし今は、水谷選手以外では張本選手ぐらいしか、今日参加されている方々も知らないんじゃないかと思うぐらい、今の日本は張本選手頼みになっているというのが現状です。
戸上隼輔(22歳 世界ランキング26位 パリオリンピック出場)
篠塚大登(20歳 世界ランキング72位 パリオリンピック出場)
戸上隼輔選手と篠塚大登選手が今回パリオリンピックに選ばれました。世界ランキング的には戸上選手が少し上の26位で、篠塚選手はまだ72位なので、今回のパリオリンピックは団体としても非常に厳しい結果になる可能性もあるんじゃないかと今思います。
今紹介した選手は全員Tリーガーなので、こういう選手がTリーグに参戦しながら、日本の代表として活躍しているというリーグになっているんだということをご理解いただきたいと思い、皆さんに紹介しました。
川面:Tリーグは2018年に開幕した卓球のプロリーグで、女子も男子も6チームずつあります。上の図を見ていただくと、女子チームは日本ペイント、日本生命、トップ、木下、6チーム中4チームが企業チーム(実業団チーム)で、ラグビーのように企業チームのほうがまだまだ強いという状況です。一方、男子に関してはクラブチームが強くなっています。女子は企業チームが非常に多く、男子チームは木下以外のクラブチームが頑張って戦っているという現状が今あることを認識してください。
北海道や東北にはまだチームがありませんが、この辺りの所も今水面下で動いています。あと、中国・四国で言うと四国地域にもまだチームがないので、そちらでもこういう動きが水面下であります。ですからTリーグは今後、おそらく男女とも8チームずつぐらいになるんじゃないかという状況です。
その中で、私は九州アスティーダというチームをつくらせてもらいました。今までの話は、卓球がどういうふうに発展して強くなってきて、スーパースターが生まれたことで今Tリーグがあるという日本の卓球界の経過をお話ししました。
川面:ここからは、なぜ九州でチームを立ち上げたのかというところについてお話ししたいと思います。
私たち九州アスティーダは2021年4月に3期目が終わって、来年で4期目になります。福岡だけではなく、九州を盛り上げていくんだというところを私たちの強みとしてやっています。九州アスティーダのスポンサー展開や、九州アスティーダがなぜこういうふうにやってきたのかということについては、キーワードを7つ挙げてご説明します。
1.福岡県卓球協会
2.「ONE九州」で企業を探す
3.最初に福岡県内で
4.福岡市内にこだわらず(九州県内)
5.各地方への営業(ホームがない強さ、弱さ)
6.九州各地での試合
7.福岡県内の地方にチャンスがある
川面:最初、男女4チームずつしかなかった中で、九州の中でチームを立ち上げたいという気持ちのある方々がやっぱり何人かいました。ですが、やっぱりなかなかそこで誰を監督に据えるのか、誰をリーダーにするのか、というところを進めていくのが非常に難しくて、福岡県の九州の中のリーダーである福岡県卓球協会がスポンサーを考えながら協会としてどういう企業があるかというのをリサーチして、福岡で立ち上げることができないか模索していました。それでTリーグ本体に相談があって、私が「九州(福岡)でこういう動きがあるので、もしやれるとするならば…」という相談を受けて、福岡県の卓球協会の方々と何回かディスカッションする機会と、実際に福岡県に行ってディスカッションする機会をいただきました。
「これならつくれるだろう」という形になったのはちょうど2021年の4月で、その頃はまさに2020年のコロナ禍だったんですが、その年の4月頃から水面下ではそういう動きがあったんです。まず、私たちとしては福岡県、ひいては九州の卓球連盟の皆さんとタイアップしながらやっていくというのがやっぱり重要だと思いましたので、ここが動いている中で、九州アスティーダとジョインできる状況になったというところが一番のスタート段階でした。
何もないところではやっぱり新しいチームはできませんので、九州(福岡)で1チームつくりたいという動きがあったことは事実です。その中で、私やTリーグとすり合わせる中で今回のチームの立ち上げに至ったという形です。
川面:しかし、福岡だけだとやっぱり盛り上がり度がないということで、「九州アスティーダ」という九州が入った名前をつけさせてもらいました。もちろん、「福岡アスティーダ」でもよかったんですが、やっぱり九州のいろんな地域を回るというところに魅力を感じてもらいたいというところがあったのでこの名前にしました。そして「ONE九州」というキーワードで企業を探しました。まずは、九州で活動できている会社さんをピックアップするのが大事だと思いました。今回メインスポンサーをしてもらっているグリーンクロスさんはまさにそういう会社さんです。西日本に強くて、九州全域に支店と営業所をお持ちでした。九州でということで、もちろんいろんなスポーツのスポンサーもされていたんですが、まずは「ぜひスポンサーをしてください」というところから始まって、すり合わせに入りました。
そして「九州各地でやる」ということを私たちのミッションとしてご提案させていただいて、「それぞれの支店の活性化が何かできませんか?」というところが、グリーンクロスさんとの一番初めのタイアップでした。その時に「ONE九州」というキーワードを何かの企業のキーワードと合わせることは非常に大切なんだということを感じました。それは今でもそう思っています。
川面:最初はやっぱり福岡県内で探したいというところがありましたので、福岡県内の大野城市や春日市、などいろんな地域に行ったんですが、福岡には福岡ソフトバンクホークスさん、アビスパ福岡さん、ライジングゼファー福岡さんなどいろんなスポーツがあるので、やっぱり福岡県内では他のスポーツを応援している会社さんが非常に多かったです。そのことは今でもスポンサー営業をしながら感じています。
川面:ですので、私たちは福岡県内にこだわらず、福岡県外の九州圏内に出ていくようにしました。しかし、これはある意味失敗例でもあります。例えば鹿児島や佐賀や宮崎へ行ったんですが、なぜその町でやるのかというところで、「スポンサーが見つかったというだけでその町に行くのか?」と、その県の卓球協会の方に言われることもありました。例えば今回も宮崎県の延岡市でやったんですが、「なぜ宮崎市内でやらないんだ?」というのがありました。私たちとしては、やっぱり県内のスポンサー企業を先に決めてしまうというところがあるので、その点で県の卓球協会の皆さんと少し亀裂が走るということもあるんです。
また、「毎年行きます」と言っても、実際Tリーグは全試合で20試合しかないので、20試合のホーム・アンド・アウェーでいくと、マックスでも10試合ぐらいしかできません。そして、土・日でワンセットになっていますので、その中ですべての地域に行くことはできません。ですから、私たちとしては「なぜ来てくれないんだ?」というところも踏まえて、どの県でやるかという県選定は非常に難しいところがあります。
練習試合や小中高生の卓球教室などはできるんですが、やっぱり皆さんとしては本当の試合をやってほしいという気持ちがあるので、なぜそこなのかというところは、やり取りをしてもうまくいかないところが今でもあります。
川面:体育館があれば卓球の試合はできるんですが、例えば佐賀で熱烈な卓球のファンが見つかっても、宮崎まで来てくれるかというと、やっぱりなかなか来てもらえません。私たちとしてはホームがないのでいろいろな所でできるという強さもある反面、毎回足を運ぶことができないという弱さもあるんです。ですから本当に熱烈なファンをどのような形で見つけていくかというのは非常に大きな課題だと感じています。
各地方でやると試合としては盛り上がるんですが、例えばもう1回次の試合を見に行きたくても、遠方の鹿児島や長崎と言われた時に本当に熱烈なファンの足がやっぱり遠のいてしまうというところがあります。「ONE九州」と言いながらも、その点で難しさを感じている現状があります。
今後、各大会で応援していただける企業さんのスポンサーを募っているんですが、そこもやっぱり…。「年に1回、お祭り的に」という形でやっていただける方はいるんですが、継続的に応援していきたいという所でも「何回か来てください」というのはやっぱりあるんですが、そこを私たちとしてはまだまだやれていないというのが現状で、本当に大きな課題だと感じています。今後は試合数が増えれば、九州の全ての県で毎年開催できることになると思います。
川面:先ほど言った通り、ホームがないので九州各地で試合ができるという強さもあるんですが、例えば宮崎のどこでやるのかと言われた時に場所の選定が非常に難しいという面もあります。今回は田川でやらせてもらっているんですが、「スポンサーが…」ということを言っても「なぜ今までやっていない飯塚でやらないんだ?」(来季は飯塚開催します)と言われたりしました。ですので、九州各地で試合ができることによって生じる弱さを、私たちは今後どういうふうにしていくかを考えないといけません。
川面:福岡県内の地方にも十分チャンスがあると思っていて、来期は大牟田や飯塚や久留米や田川でやったりするという形です。いろんな福岡県内の地方に手を挙げていただいているので、そことどんな連携ができるのかということを今本当に考えています。そこに地方を元気にするチャンスがあると思っていますので、そういうことをどんどん広めていくための活動を今しているところです。
それで地域のスポンサーをどんどん見つけていくということを重点的にやっていこうとしているんですが、年間通してのスポンサーという会社さんを見つけていくのはやっぱり非常に難しいです。その地域でやるから応援すると言ってくれる会社さんはありますが、年間通して九州アスティーダを応援していくというスポンサーを探していくためには、「ONE九州」というキーワードと、どこでもできるという強さを一緒になって魅力的だと感じてくれる所じゃないと難しいと思っています。ですので、ここも私たちの課題であり、今後さらに強めていかないといけないところだと思っています。
川面:やっぱり地元の企業や行政と強力なタッグを組んでいかないと、私たちの試合はお客様を呼ぶことができませんので、ポスターも必ずその地域版で作って広報誌に載せていただくようにしています。グリーンクロスさんに関しては、会社で「今年も応援していただきます」ということを大々的にメディアも呼んで必ずやっているんですが、こういうことも地域を盛り上げることにつながると考えています。ちなみに今、田川市などでは小中学生は無料招待という形になっています。
川面:そして、九州各県の知事や市長を訪問しながら、行政機関や地方の自治体に足を運んで、そこでの地域のスポンサーを一緒に探すというところがあります。私たちは九州中に社員を入れてやっていくパワーがまだそこまでありませんので、それぞれの市長を訪問しながら、それぞれの所のキーパーソンの方や卓球協会の皆さんと一緒になって、スポンサーを探していくというところを今重点的にやっているところです。
川面:私たちは会社の中のイベントに参加することで九州アスティーダを知っていただくということも非常に大事だと思っているので、スポンサーをやってもらっている会社さんの社内イベントなどにもこのような形で参加しています。最近九州プロレスさんがいろんな所に出てやっているのと同じです。昔は温泉卓球のようなものがあったんですが、今年は1回しかこういうものに呼ばれませんでした。ですが、これからはこういう形で温泉卓球や会社の慰安旅行などに参加させてもらったりするということをどんどん増やしていきたいと思っています。
卓球ができるという人は結構いるので、九州アスティーダが一緒になって社内イベントなどを盛り上げることができないかというのをスポンサーになってもらっている会社さんと今一緒に考えていて、「卓球大会をやりませんか?社内の活力につながっていくことを一緒に九州アスティーダと考えましょう」というご提案を必ずやらせてもらっています。
≪2023―2024所属選手一覧≫
川面:ここも九州アスティーダの魅力だと思っています。左の3人は茨城、愛知、山口ですが、田口は中学校まで福岡にいました。牛嶋、首藤、山室、竹本は熊本、福岡、熊本、熊本です。所属選手は26歳から高校1年生までいるんですが、実際は九州所縁の選手で戦っているということで、やっぱり「九州の選手を応援しよう」という形になっていくことが大事だと思っています。
そのため選手の獲得は、上位にいこうと思うとなかなかこういうことはできないんですが、TリーグにはまだT2というのがないので落ちることもありませんから、まずはファンづくりをしていくために、地元で育った選手を九州アスティーダが育てて戦っていくんだという気持ちでやらないといけないと思っています。やっぱり勝ちだけだと、この気持ちが揺らいでしまいますので、私としては九州所縁の選手を採って、その選手で戦っていくというポリシーを持ちながらやっています。スポンサーの皆さんにも、こういう思いを持ってやっているんだというところはご賛同いただけるというふうに思っています。
川面:最近、やっぱりグローバル展開を一緒にやっていきたいという会社さんもいらっしゃいます。九州アスティーダに所属しているシンユビン選手は韓国のオリンピック選手で世界ランキング7位なので、伊藤美誠選手よりも世界ランキングの高い選手がうちにはいます。
なぜ海外からの選手を採らないといけないかというと、一番はやっぱり勝つために助っ人が必要だというのがあります。プロ野球やバスケットボールの世界でも必ず外国人がいるのと一緒で、Tリーグに関してもやっぱりこういう形で海外の選手を採ってこないと勝てないというところがあります。それで、韓国のオリンピック選手であるシンユビンを獲得しました。
福岡には韓国の方が非常にたくさん来てくれているので、そういう形で彼女も小さい時から何回か福岡に来たことがありました。それでやっぱり連携しやすかったというのがありますし、彼女が東京のチームではなくて九州アスティーダを選んでくれたのも、福岡に縁があるというのが理由でした。私たちのスポンサーでも韓国にジョインしたいというところに関しては、シンユビン選手の会社さんと相談しながらやっています。こういう動きも私たちとしては必要だと思っていますので、今後こことは連携していきたいです。
また、アメリカ地域はプロリーグはありませんが、ヨーロッパはスウェーデン、ドイツ、フランス、ロシアにプロリーグがあります。アジアには中国、インド、マレーシア、日本にしかないので、今後は他のアジアの先進国と一緒に何か卓球ができないかと考えています。
そこで私たちの次の展開としては、今は中国と日本のTリーグが世界の2強になっているので、こういう形のマイナーリーグの選手をTリーグで育てることによって、マレーシアやインドとのグローバルネットワークも展開していかないといけないというふうに感じています。卓球は世界中にリーグがありますが、私たちとしてはやっぱりアジアのリーグと共存しながら中国以外のアジアで今発展している国と連携してやっていこうという次の展開を今考えています。
私たちはたくさんの社員がいるわけではないので、九州アスティーダの連携を強めていこうということで、今回いろいろさんという福岡の会社さんと、うちのブランディングである「人づくり」、「まちづくり」、「夢づくり」の事業展開を一緒にやりましょうという形で包括協定を結びました。今、うちの試合のグッズなどもいろいろさんと一緒にやっています。
こういう形で、やっぱり連携をいろんな所でしていかないと、私たちとしてはやっていけないと思っているので、いろいろさんの他、九州大学のインターンシップも取り入れたりしながらやっています。
ポスターなども「情熱九州」というのをキーワードにしながら、プロの方が作るポスターから、やっぱり地域に根差していこうということで地域用のかわいらしい子どもたち向けのポスターまでどんどん作っています。キャラクターを呼んで、田川の商工会議所の皆さんが開く縁日に市民の小中学生を招待したりもします。田川の企業の皆さんにスポンサーになってもらいながら、地域の皆さんと一緒になってつくっていく大会をどんどん増やしていくことが、私たちの今の動きだというふうに思っています。
右側のポスターに書いてある通り、年間通して10試合しかありませんので、やっぱりその10試合をいろんな地域と一緒にやることでその地域のスポンサーを見つけていって、そこでの連携を図っていくという形です。先ほども言いましたが、「なぜそこなんだ?」というクレームはたくさんありますが、私はそれを聞かないようにしています(苦笑)。実際、去年で言うと、そこの企業さんとやることで違う企業さんが離れたという例もありました。ですから、どことやるかというのは私たちにずっとある課題で、非常に難しいところだと感じています。
その中でスポーツビジネスの可能性として一緒になって応援してくれて、いろんな形で戦ってくれる所を探したり、「応援するよ」と言うだけではなくて、このチームが勝つため、ファンづくりのために何をやるのがいいのかということを一緒になって考えてくれたりするような方を探すことが私たちにとって非常に大事だと考えています。今、いろいろさんに一緒になってジョインしてもらっているんですが、その辺りを考えながら、九州アスティーダというチームを、私は何もなかったゼロからつくらせてもらいました。ご清聴ありがとうございました。
山本:川面さん、ありがとうございました! 皆さん、ご質問があればお願いいたします。皆さんからのご質問を待つ間に、私からもいくつか質問させていただきたいんですが、バスケットボールやバレーボールといった他のプロスポーツチームではなくて、卓球をスポンサーさんにお勧めしたいと川面さんが思うのはどんなところですか?
川面:まずは、3歳から90歳までできるというところと、身近だというところです。Tリ-グというのはまだあまり知られていないので、「まずは卓球を一度見に来てください」というところがあります。野球やサッカーやバスケットボールを見られている方は多いかもしれませんが、卓球のプロの試合を見たことがある方は少ないので、まずはやっぱり「足を運んでください」というところから始まって、社員さん向けにそういうことができないかということを話しながら、あとはやっぱりそれぞれの地域に行けるという強みがありますので、行くことが決まっている地域とのコラボレーションで「こんなことができますよ」というところを提案していっているという感じです。
山本:なるほど。お客様の数で言うと、野球などのほうが多く入っているじゃないですか。ホークスさんは35,000ぐらい入っていますよね。それに比べて差別化的なものはどうなんですかね。
川面:卓球はやっぱりボールも小さいですし、大きなグラウンドでやれるわけではないので、近くでそのスピード感と回転量を見てほしいという気持ちがあります。ですので1,500から2,000入ったらもう十分だというふうに思っています。それくらいのキャパシティーの中でやればいいと思っているので、地方でもできるかなと思います。正直、田川なども人口で言ったらそんなに‥2万4千人ぐらいの所でもやらせてもらっていて、そこで800人ぐらい、いつも来てくれるので、そう考えればやっぱり地方でも十分やれるメリットがあるんじゃないかと思います。
山本:ありがとうございます。ご質問がたくさん来ました。
川面:ちなみに、このかっこいいロゴはエンドラインさんに作ってもらいました。
山本:ありがとうございます。連続でご質問が3つ来たのでいきますね。
「今後、スポンサ-になってほしいと感じている業種があれば教えてください」
川面:建設さんや保険会社さんやBtoCの飲食さんなど、いろいろな所とやっているので、やっぱり実際にどこというわけではないんですが、せっかくなのでBtoCの所の会社さんのほうがメリットがあるんじゃないかというふうに思っています。且つ、卓球に関しては少しご年齢の高い方が多いので、どちらかというと40代~70代の方向けにBtoCのところでやっていらっしゃる会社さんでしたら、きっとウィンウィンになれると思います。
山本:それは「健康食品の通販」と言っているようなものですね(笑)。
川面:(笑)。
山本:他にもご質問がたくさん来ましたので、どんどんいきましょう。
「九州の選手にこだわっているとのことですが、どのような基準で選手をスカウトされているのかが気になります」
川面:今日はべつに選手が聞いているわけではないので言っても大丈夫かもしれませんが、まず私たちとしては、九州でチャンピオンになるというのが大前提です。九州でチャンピオンになっても全国大会に行って勝てない選手とはやっぱり正直契約はできません。中学校や高校で活躍した選手が全国に行って、全国でランキングがそれなりに取れるように、まずは育成などの形で選手を採っていきたいと思っています。試合に出られるかどうかは別として、まず契約をするためには、ある程度の結果を残してもらえるということ。ただ、卓球にはいろいろ戦型があって、そういうことを加味したうえなので必ず採るというわけでありませんが、育成していかなければならないので高1・高2に関してはやっぱり強い選手を採っていかないといけません。ですので、今いる選手の年齢幅などをいろいろ考えたうえで採っていっている状況です。
山本:川面さんが九州の県大会などを見に行ったりもされるんですか?
川面:そのレベルではなくて、全国級の大会は必ず見に行っています。今は監督もいるので監督の意見も聞きながらです。
山本:ありがとうございます。次のご質問です。
「卓球の発展のうえでメディアは大きいと思いますが、アスティーダさんの今後のメディア戦略があれば教えてください」
川面:メディア戦略で言うと、うちは選手がどんどん出て、やっぱりいろんなことをしています。本当にテレビやラジオがいいのか、YouTubeやSNSがいいのかという展開を考えないといけないんですが、できればテレQさんが卓球の試合を流している時に、うちの選手や監督が解説をすることで、もっと身近に九州アスティーダというのを知っていただけるので、やっぱりメディアへの露出度というのは高めていかないといけないと思っています。先日、『RKBカラフルフェス』という4万人来る大きなイベントにも出させてもらいましたが、今後も出られる所に関してはどんどん出ていかないといけないというふうに思っています。
山本:そのための何か仕掛けなどはしているんですか?
川面:いろんなテレビ局さんに「こういう試合があります」ということを打ちながらやっています。年間10試合しかないので、試合だけではなくて、それまでのイベントなどに参加する時にも、「九州アスティーダはこういうイベントに出ています」ということを取り上げてもらう機会を増やしていかないといけないというふうに思っています。
山本:卓球だから、プロレスのように興行としてできますよね。そういうのもやっているんですか? 『1日この町を盛り上げるから100万のパック』というようなこともできるということですよね。
川面:実際に、テレビ局に卓球台を4台ぐらい並べて、うちの選手を3人入れて、初めての子でも卓球ができるというイベントをやったことがあります。ただ、外ではちょっと風が強いとボールが動いてしまうので、うまく仕切りを作っていただけるなら外でも一応やれることはやれます。中がいいというのが本音です。
山本:持ち運べたりできるからいいですよね。
川面:やっぱりどこでもできるという魅力があります。
山本:温泉でもできるぐらいですからね。
川面:はい。ボーリング場にも卓球台は置いてありますから。
山本:では、次のご質問です。
「卓球を指導する立場から経営者としての立場に変わって変化したこと、そして、変わらないことは何でしょうか?」
川面:変わらないことは、もう本当に、「ONE九州」、「なんとかここで勝ちたい」という気持ちは一度たりとも変わったことがありません。ですが、やっぱり監督をしている時は試合会場に行って選手とも話しますが、本当に直接選手の声も聞きながらベンチに入っているので、「こんな努力もしてるな」、「こんなこともしてるな」ということが非常に感じられるポジションでした。
それで結構自分の気持ちも揺れることもやっぱりたくさんあったんですが、今はある程度任せていますので、どちらかというと新しいチームになった時に、どの選手でどう戦っていくかということを考えるほうが前より増えてきました。それにはやっぱりスポンサーの皆さんと一緒にやっていくということが非常に重要になるので、もっともっとスポンサーさんや地域とどうしていくかということを、前以上に考えるようになりましたね。
山本:言えなかったら「言えない」でいいんですが、売り上げ比率の中で、スポンサーはやっぱり…例えばバスケットボールだったら琉球ゴールデンキングスなど、チケット収入が多い所があるじゃないですか。川面さんの会社だけでなくTリーグ全体でも、だいたいスポンサーさんが支えてくれる割合というのはどのくらいなものなんですか?
川面:6割半~7割ぐらいだと思います。やっぱりまだまだチケット収入もグッズ収入も限られていますし、放映権ももちろんまだまだなので、もう本当にスポンサー収入でTリーグの各チームは運営されていると思います。
山本:ありがとうございます。次のご質問です。
「地域活動について触れた話もありましたが、どのような市民と関わる地域活動が効果的だと考えていますか? 対象の地域が九州という大きな範囲ということもあるので、どのようにお考えなのかお聞きしたいです」
川面:私たちはいくつかのバリエーションに分けています。例えば1日行ったら、午前中は小・中学生の卓球をして、それからママさん向けの卓球、最後にご高齢の方向けの卓球をするという形で全部分けてやっています。なぜかと言うと、もちろん一緒くたにやる時もあるんですが、やっぱりママさんやご高齢の方は自分の課題を持っている方が結構多いんです。ですので、それに応える形の卓球教室のような感じになります。
それに対して、子ども向けはプロの選手がいろいろ見せて「あぁ、すごい!」というのを体験してもらうような形にしているので、そういうふうに分けているところがあります。あと、子どもたちが少ない地域はやっぱりあるので、できれば子どもたちがたくさんいる地域でやりたいというふうに場所を絞っています。そのほうが親御さんも見に来てくれるので非常に効果的です。
山本:確かに子どもが来たら親御さんも来られますね。次の質問です。
「スポンサーの業種かぶりはNGにされていますか?」
川面:やっぱり基本的にそうしています。例えば保険会社さんの場合、1社が入れば2社目はなかなか難しいので、かぶりはないようにしています。やっぱりそこはスポンサーをとりながらも気を遣っているところですね。
山本:なるほど。非常に嫌な質問ですが、500万出してくれている保険会社さんがいて、「3億出す」と言われたらどうしますか(笑)。
川面:あー、難しいな…。今までの所を大事にしないと、たぶん去っていくでしょうね。そう思います。
山本:性格の悪い質問をしてすみません(苦笑)。
川面:(笑)全然大丈夫です。
山本:やっぱりそういうのが来たら迷いますよね。でも、絶対にありますよね。
川面:絶対にあります。でも、それぐらい魅力的なチームになっていったらうれしいです。
山本:それでは最後のご質問です。
「川面さん、本日はお話、ありがとうございます。一番取り込まれたいファン層はどの世代や属性の方々でしょうか。具体的なペルソナがあれば教えてください」
川面:一番は、やっぱりそれなりにファンとしてすべての試合に足を運んでいただけるようなファン層となると、たぶん40代~60代の層だと思います。且つ、女子チームなので、男性の方がファンになっていただけるといいですね。今実際、試合で神奈川に行ったとしても福岡や仙台から熱烈な男性ファンの方が来てくれるんです。それにはやっぱり「うちのこの選手」という押しがあることが大事だと思っているので、そういう本当に熱烈なファンを増やしていかないといけないというのがまず1つです。
それからもう1つは、やっぱり子どもたちがみんなで卓球を見に行こうという形になっていかないといけないので、すそ野を広げていくという意味で、小学生や中学生辺りの世代に卓球を好きになってもらうこと。この2つが非常に大事なところだというふうに今思っています。
山本:韓国のシンユビンさん、すごいですよね。世界ランキング7位がすごいのか、よく分からなかったんですが、日本のメンバーよりさらに上位だということですよね。
川面:そうです。張本や平野より上です。
山本:強いということですよね。
川面:はい、実際に試合にも勝っています。
山本:そういう選手が見られるというのはすごいことですね。世界のトップが九州アスティーダで見られるということですよね。
川面:ぜひ今日お聞きの方も足を運んでください。
山本:川面さん、本当に貴重なお時間と貴重なお話、ありがとうございました!すごい勉強になりました。
設立
2021年4月
代表者
代表取締役 川面 創
住所
〒816-0954
福岡県大野城市紫台2-5
電話番号
092-775-8239
事業内容
プロ卓球Tリーグ所属女子チーム「九州アスティーダ」運営
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